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Nine Forward スタートレック掲示板

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◇-ワープ中にフェイザーの使用について(ネタバレ)-だんせる船長(6/11-23:18)No.51791
 ┣ワープ中にフェイザーの使用について(ネタバレ)-だんせる船長(6/11-23:19)No.51792
 ┃┣脚本家にとっては・・・-ロイエ(6/12-16:33)No.51803
 ┃┗訂正-だんせる船長(6/13-02:10)No.51808
 ┗ワープ中にコース変更について(ネタバレ)-だんせる船長(6/12-23:16)No.51807
  ┗Re:ワープ中にコース変更について(ネタバレ)-ワープ4.256(6/14-12:57)No.51821


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51791ワープ中にフェイザーの使用について(ネタバレ)だんせる船長 05/6/11-23:18

CS-ENT "Rajiin" 「美しき潜入者」(ネタバレ)の中で、
http://www2.g-7.ne.jp/~kyushu/bbs/bbs.cgi?num=51766&ope=sel&id=
ワープ中にフェイザーを簡単には使えないのではないかと提起した件について
根拠が欲しいということで、私もはっきりとさせたかったので、いろいろと調べてみました。
(しつこいと思われる方々には申し訳ないと思っております。)

その中で、信頼に足る資料として「ザ・バイブル:スタートレック ネクストジェネレーション」がありました。
この本は、TNG 第5シーズン製作時の製作者用の基礎資料集を出版物にしたものです。
すっかり埃を被っていましたが、購入当時にこれを見てワープ中にフェイザーが使えないと知ったこと思い出しました。
また、「スタートレック エンサイクロペディア ニューエディション」も調べてみましたが、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4812518725/qid=1118486788/sr=1-5/ref=sr_1_10_5/250-0062627-6074622
ワープの項にもフェイザーの項にも該当するような記述はありませんでした。

 「ザ・バイブル:スタートレック ネクストジェネレーション」
 STAR TREK THE NEXT GENERATION
 The Ultimate Writer's/Director's Guide & Writer's Technical Manual
 (created by Gene Roddenberry)
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4821108453/qid=1118485994/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/250-0062627-6074622

 The Ultimate Writer's/Director's Guide
 THE STAR TREK UNIVERS の章の Star Trek Weaponry の項目 (70頁)
 「フェイザーは位相干渉した光速のビームなので、ワープスピードでは使えない。我々はそう定義している。」

 Writer's Technical Manual
 SECTION II の Ship's Phasers の項目 (20頁)
 「フェイザー・ビームは光速で伝播するため、ワープ飛行中はあまり効果的ではない。」
 (ちなみに、フェイザーの最大有効射程距離はおよそ300,000Km(約1光秒)だそうです。)

「使えない」というのと「効果的でない」というのでは、かなり違いがあるように思えるのですが、
「不可能ではない」という感じなのでしょうか。

 また、SECTION III の Technical Memorandum (33頁)では、
 先代の船と同様にバサードコレクタで星間物質を収拾できるのは、
 「ワープ飛行中に船がこの宇宙から別の次元へと移行しないことを前提としている。」
 とのことです。

このことは、通常空間に発生させた亜空間の泡の中に船があることを意味していて、
当然その逆も言えることで、亜空間の泡の外は通常空間であることも意味しています。
ということは、やはりフェイザーが亜空間の泡を貫通して外に出ると通常空間の物理法則が適用されて
光速よりも速いスピードが出せず有効な武器とは成り得ないことを示唆しているものと考えられます。

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51792ワープ中にフェイザーの使用について(ネタバレ)だんせる船長 05/6/11-23:19
記事番号51791へのコメント
しかしながら、これらの「設定」は、TNG 第5シーズンでのことなので他のシリーズでは
「設定」の改定が行われたのかもしれません。

VOYAGER では、
第42話 Basics, Part I / ケイゾン総攻撃(前編) でワープ中にケイゾン船とフェイザーで交戦、
第82話 Message in a Bottle / プロメテウスの灯を求めて でプロメテウス号がワープ中に
多方向攻撃モードでコース変更しながらフェイザーを撃っていました。

ENTERPRISE では、
第12話 Silent Enemy / 言葉なき遭遇 でフェイズ砲が初めて登場。
第23話 Fallen Hero / 追放された者への祈り では、以下のような会話があり
ワープ中のフェイズ砲使用について言及がありました。

  アーチャー:「フェイズ砲の威力を上げられないのか。」
  リード:「可能ですが、ワープ中は使えません。」
  アーチャー:「使えないってどういうことだ。」
  リード:「粒子が漏れるからです。こちらのワープフィールドが不安定になり」
      「ナセルが吹き飛びます。対処法を考慮中ですが....」
  アーチャー:「ワープを解除! 船尾砲用意!」

この言及については、「ワープ中にはフェイズ砲の威力を上げて発射できない。」のか
「ワープ中にはフェイズ砲を発射できない。」のか、どちらなのかはっきり分かりませんでした。

ですが、その後開発が進んで「対処法」が確立し、ワープ中にフェイズ砲を撃てるようになり、
第26話、第27話 Shockwave / 暗黒からの衝撃波 の前編、後編では
エンタープライズがワープ中にスリバンの細胞船を攻撃しようとしたり、実際に攻撃する場面が
描かれていました。
その後も 第37話 Precious Cargo / 眠る女の謎 や 第42話 Future Tense / 沈黙の漂流船 でも
ワープ中にフェイズ砲を撃っていましたし、
今回のきっかけとなった 第56話 Rajiin / 美しき潜入者 では、ワープ中にフェイズ砲を撃ち、
さらにトゥポルが「コース変更、右舷10度」を指示しています。

これらは明らかに「設定」の改定が行われていたと思わざるをえません。
TNG 以後いつ頃からかは分かりませんが、ワープ中にフェイザーの使用、ワープ中にコース変更が
いつのまにか可能になっていたんですね... 知らなかった....

いままでのスタートレック世界で常識だと思っていたことが覆されてしまったようでちょっとショックです。
何で今迄気が付かなかったのだろうと、ちょっとがっかりもしてしまいました。
きっと真剣に見ていなかったんですね...
あるいは、ストーリー的に不自然でなかったために見過ごしてしまっていたんでしょうね...

近く、「ザ・バイブル2」が発売されるようなので、そこにこれらのことがどう説明されているのか
興味が湧いて来てしまいました。
今回は購入しない予定でしたが、この件について見てみたい気もちらほら...
お財布に余裕があれば... でも 5,250円也か.....

ザ・バイブル2 スタートレック:ディープ・スペース・ナイン&スタートレック:ヴォイジャー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4821108909/ref=ase_statreusskyu-22/250-1628839-8121069

以上、ワープ中にフェイザーの使用についての考察でした。

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51803脚本家にとっては・・・ロイエ 05/6/12-16:33
記事番号51792へのコメント
>「設定」の改定が行われたのかもしれません。

こう言っては元も子もないですが・・・
脚本家が技術設定を全て承知しているとは限りませんし、
うっかりしてることもあるでしょう。
非理系の作家も多いでしょうし。
現に「トーマスライカー」の実例もあります。

ワープ中に主兵装が使用不可というのはいくら論理的で
あっても脚本家にとっては鬱陶しいでしょうね。
膨大な技術設定もある種(普通?)の人々にはね、どうなんだろ。

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51808訂正だんせる船長 05/6/13-02:10
記事番号51792へのコメント
さっそく間違えていました。
トゥポルが「コース変更、右舷10度」を指示しているのは、
ENT 第27話 Shockwave / 暗黒からの衝撃波 の後編でした。
お詫びして訂正いたします。

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51807ワープ中にコース変更について(ネタバレ)だんせる船長 05/6/12-23:16
記事番号51791へのコメント
ワープ中にコース変更についても少し調べてみました。
(再三のしつこい書き込み大変申し訳ありません。)

ワープ中のコース変更に問題があることについて言及された有名なエピソードとして
VOY 第143話 Fury / 帰ってきたケス があります。このなかで、

  ジェインウェイ:「ワープ速度での回避行動で、最初に習ったことは?」
  パリス:    「光より速く、左右はない。」
          「可能な限り直線軌道を維持する、コース修正は亀裂の原因に。」
  ジェインウェイ:「その通り。コースを変えるたびにワープを止めなきゃならない。」
          「ただし…ヴォイジャーに操縦させたらどうなる?」

とパリスが言っているとおり「亀裂」を誘発するのでコース変更は「するべきでない」。
ということが分かります。これもけっして「不可能」ではなかったのです。

これとは別に、「亜空間亀裂問題」というのがあります。
http://www.m-nomura.com/st/rift.html
VOYAGER は「亜空間亀裂問題」後の船で、極力亜空間亀裂を誘発しないように設計された
エンジンを搭載していることになっていて、一見コース変更を行っても問題なさそうなのですが、
このときは、亜空間の穴で満たされた領域を通り貫けなければならず、より正確さが要求されて
例の「ジェインウェイ・マヌーバー(?)」が生まれたのかもしれません。

また、プロメテウスでは最新鋭艦ということもあって、さらにエンジンの改良が進んで
コース変更を行っても何ら問題はなくなっているのだと解釈することができそうです。

「亜空間亀裂問題」が表面化したのは、TNG 第161話 Force of Nature / 危険なワープ・エネルギー
以降であることは明確で、これにはワープスピードが大きく影響を与えていることも事実のようです。
そこで惑星連邦では、通常の航行速度をワープ5とする「制限速度」が設けられています。
この制限速度内であれば、亜空間ストレスが許容範囲であり亀裂は起こり難いのだと考えられます。

それでは、ENTERPRISE ではどうなのでしょう。 NX-01 の最大ワープスピードは、5です。
しかしながら、このワープ係数は TOS 以前とTNG 以降では違いがあることもご存知のとおりで、
ENT ではTOS 時代のワープ係数を適用すると、ワープ5は光速の125倍です。
TNG 時代のワープ係数では、ワープ5は光速の214倍で、大きく違いがあります。
ENT でのワープ5をTNG でのワープ係数で計算すると、およそワープ4.3ということになります。
http://www.m-nomura.com/st/w-velocity.html

ワープ4.3なら亜空間亀裂を誘発する危険性はまだ少しは残されているのかもしれませんが、
亀裂の発生し辛い十分に低いスピードだと言えるのではないかと考えることもできます。
亜空間亀裂問題をまだ知らないわけですし、コース変更してもなんら不思議はないということに
結論づけることができるのではないでしょうか。
ENTERPRISE は VOYAGER とは別の理由でコース変更が有効だったわけです。

以上、自分を納得させるために考えて見ましたが、予測、想像やこじつけ、屁理屈の羅列で
まだまだ矛盾を抱えていることも分かっているつもりですが、これで少しは落ち着けそうです。
間違いや事実誤認などもあるかも分かりませんがご指摘いただければ幸いです。

仕事なんかよりもよっぽど一所懸命になってしまいました。
こんなことを考えている時間が一番幸せなのかもしれませんね。
「スタートレック」ありがとう。

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51821Re:ワープ中にコース変更について(ネタバレ)ワープ4.256 05/6/14-12:57
記事番号51807へのコメント
だんせる船長さんは No.51807「ワープ中にコース変更について(ネタバレ)」で書きました。

最近のCG技術で映像化するのが安価にできるようになったからなんでしょうけど
ワープ中のコース変更ってどうなんだろうとわたしも不思議に思っていたことなので
この説明でなんとなく分かったような気がします。
ちょっと強引かなぁと思えるところ(亜空間亀裂問題との関連性)もありますが、
おおむねそういうことなんでしょうね。