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Episode Promenade: ヴォイジャー

第89話 "The Omega Directive" 「戦慄! オメガ破壊指令」

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プロローグより
第4シーズン 製作番号189 本国放送順88 日本放送順89
放送日1998/4/15
宇宙暦51871.2 [西暦 2374年]
監督Victor Lobl
原案Jimmy Diggs, Steve J. Kay
脚色Lisa Klink
メディアLD: 「スタートレック ヴォイジャー フォース・シーズン Vol.2」 (パイオニアLDC) 収録
DVD: 「スター・トレック ヴォイジャー DVD コンプリート・シーズン 4」 (パラマウント) Disc 6 収録
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点数
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78/100点 [投票数 21]
感想 投稿者はっちん 日時2000/10/1 00:03
ある意味、ある種の最高峰に評価してもいいエピソードかも知れません。
うまくまとめられませんが・・・(以下、長文御免)

「艦隊の誓い」を無効にする程の危険物質として登場してきたオメガ分子ですが、
これが、原子や素粒子のレベルではなく、分子レベルという設定で、かつ
その上、それが転送可能ということであれば、24世紀の科学力をもってすれば、
簡単に分解できるじゃん(!)と、思ってしまいましたが・・・、
科学的には、どう何んでしょう?
でも、まあ、それは、本筋でないので、大目に見るとして・・・

本筋は、「艦隊の誓い」をも凌駕する物質(破壊指令)ということですね。
またまた、ジェインウェイの格の違いを見せ付けられました。圧倒的でした。
「艦隊の誓いを破ることになります」というトゥヴォックの艦長への忠告は、
役回りとはいえ、可哀想なセリフ割りです。「このミッションの間は無効」
(そんなん、論理的なヴァルカン人なら、言われんでも分かる筈やっちゅうねん!)

「艦隊の誓い」は、現代でも内政不干渉として国際法で(適用はさておき理念としては、)
しっかり存在しています。でも、ここでも、内政だから何をしてもいいかというと、
やはり、国際社会に対する国家レベルでの調和と責任という限界はあります。
(セヴン加入後さんざん出てきた、「個と全体」のテーマが違う形で問い直されてる?)

オメガ分子は、現代の「核」(原子力)の存在、そのものですね。
「核」は、核拡散防止、核実験禁止条約などで表面的には内政の範囲を越え、
超国家の扱いを受けています(?)が、(でも、臨界前ならいいとか、
インド・パキスタンの様に内政問題として主張する事例などもあるように)
実際には、各国のエゴが剥き出しになる醜い様相を呈しています。

セヴンは、オメガ分子が、制御可能だから、保存できる(すべき)と主張していましたが、
オメガ分子が、艦隊によって破壊のターゲットにされるのは、何も艦隊が制御不能なので
その恐怖心から判断を誤っている訳ではなく、その影響範囲の大きさによるものだと思います。
二次災害でワープ航法不能の領域を作り出してしまうという性質。このことが意味するのは、
ワープ航法が出来ない地域は、艦隊にとって存在しない地域も同然だということでしょう。
艦隊(連邦)の歴史は、言い換えれば、ワープ航法の歴史でもあり、
実際にそこに行けるということが、その領域を管理下におくための必要条件な訳です。
艦隊が、オメガ分子を封印したのは、つまり、艦隊そのものの基盤に、このワープ航法
の存在が不可欠だということの裏返しなのです。
つまり、オメガ分子は、例え制御可能だとしても、存在すること自体がすでに
艦隊の基盤を危うくする可能性をもっているといえるのではないでしょうか。
(封印が解けるとすれば、ワープ航法を越える移動手段を手に入れたときでしょうね。)

また、艦隊がそれを自他ともに、「禁じ手」にしてしまったところが、
アメリカの「核開発」の歴史(現状)の反省(もうこりごり)に立っているのかな
とも思えました。(もちろん、研究さえも放棄したかは、謎(疑問符)ですが・・・?)
アメリカは制御可能なものとして、核開発(軍事利用・平和利用)を推進して来た
訳ですが、仮に一歩譲って、自国では、完全に制御できた(?)としても、
問題はアメリカ以外にも拡散することで、制御できない国家が、所有・使用してしまう
可能性(危険性)や、制御可能と思われた保有国であってもその後の経済悪化で、
核そのものの存在(量と質)すら維持できなくなる危機的な状況が顕在化しています。
(スリーマイル、チェルノブイリ、そして東海村、ロシア原潜事故・・・は記憶に新しい。)
さらには、敵対する国家間で、自国の立場を優位にさせたいという核兵器、本来の(?)
用途も依然としてなくなった訳ではないでしょう。

艦隊とボーグの、オメガ分子に対する対応の違いは、「核開発」に対する
アメリカと共産圏(ソ連・中国)の政策の違いを象徴していたのでは(?)といったら、
言い過ぎでしょうか?(そのつけを21世紀が払うことにならないように・・・。)
ただ、確かなのは、ヒットラーが、手にしないでよかったということですね。

そういう意味で、艦隊が、オメガ分子の魅力を知りつつも、封印してしまったと
いうのは、ある意味、英断だと思います。(アメリカにはできなかったことですから。)

セヴンの望んだように、ヴォイジャで、オメガ分子を保有できたとしても、
敵に襲われたり、事故に見舞われたりして、ワープ航法不能に陥る危険性に
常に付きまとわれることになります。
また、武器として利用しようとする種族も現れるに違いありません。
今回のジェインウェイのミッション(奪取し破壊する)は、帰路の安全を最優先させたと
いう見方をすれば、面白いことに前回のセヴンとの対立の構図とちょうど逆のようにも
みえますが、マクロ(宇宙域スケール)の視点からいうと、
その判断は、首尾一貫、充分、筋がとおっていますね。

「最後のフロンティアには、越えてはいけない一線がある。」

内政不干渉、あるいは個性尊重といったとき、その分岐点は、
全体に対して責任がとれるかどうかです。

今回のエピソードでは、各人の判断が、重要な意味をなす場面が多かったように
思います。息を飲む程の緊迫したシーンの数々・・・
・意味の分からない命令に従うクルーの判断
・艦長に、オメガ分子破壊の協力を求められたときのセヴン
・チャコティに、オメガ指令の開示要請を受けたときの艦長
・セヴンに治療中の異星人の尋問の許可を強要されたときのドクター
・セヴンから、オメガ分子保存の個人的な希望をきいたときのチャコティ
・最後のオメガ分子保存を廻るセヴンとジェインウェイのやりとり・・・

ジェインウェイがオメガ指令を上級仕官に開示する決断をしたのは、
ヴォイジャが他の船とは違い運命共同体(家族)であることが前提になっていますね。
というか、むしろ、秘密にしている前半の方が、違和感を感じますね。
クライマックスでは、あの生命体8472を廻ってのセヴンと艦長の確執(対立構造)、
再燃か(?)という感じでしたが、単なる繰り返しにはならないで、
セヴンの変化が見られました。あの場面、ただ、セヴンは階級に従ったというだけで
なく自分の判断より高次な艦長の判断を信頼し始めているのでしょうか?

また、最後の神話(奇妙な感覚)への可能性も意味深でした。
ボーグの基準は、ご存知、(ボーグにとって)意味があるかないかですが、
今まで、意味がないと思ってきたものに対しても、意味を見出し始めているということは、
見事に、セヴンの成長を物語っていると思います。

今回、堅いテーマでしたが、キム少尉一人、セヴン絡みで和ませてくれたのは、救いでした。
ちなみに、後半、トレスがさっぱり出てきませんでしたが、
とうとう、出産モードに突入かなっ?

◇掲示板 Nine Forward
○No.8241 ベラナ・トレス産休?
○No.7968 FBS-VOY "The Omega Directive" (ネタバレ)
http://www2.g-7.ne.jp/~kyushu/bbs/pslg7968.html
投稿者kant- 日時2000/10/5 21:43
やっぱり、重要な所では、7はできてきますね。
7のボーグ回想;;がまたまた出てくるとは、、、やっぱりVOYのSFの回になると
ボーグは必ず話のどこかにでてきますね。。
最後にふと思ったんだけど、Ωが安定して船から放出された後、爆破しましたよね?そこに敵艦2隻はどうなったんだろう・・・
艦隊の誓いって・・・なんなんだろうな・・・Ω指令には、適応されないのかも;;
投稿者NAO 日時2000/10/10 23:58
ひさしぶりに緊張のおももちでみました。
こんな遠いとこまで来てまでも任務を遂行しちゃう
キャスリンはすごいねーですね。
投稿者ゆう 日時2000/11/25 12:36
艦長とセブンの対決が見物ですが、8472とか時空侵略に比べてみると「戦慄!」という程ではないのでは?
投稿者理系マン 日時2001/8/6 04:08
あー今週もおもろかったー。特にキム小尉が格下げされるのがおもしろかった。セブンはセブン
投稿者(匿名) 日時2002/11/16 00:15
確かにこのことが、テロリスト等に知られたら脅威になるでしょう。艦隊が極秘扱いにしてきたのも納得。
投稿者さや 日時2002/11/22 00:38
科学士官出身で、科学探査のために寄り道することもあるジェインウェイが、「超えてはいけない一線がある」といってオメガの破壊を最後まで貫いたところが、このエピソードの真骨頂かもしれません。
セブンとジェインウェイは、科学に対する興味の強さや頑固さ、発想の多様さという点でよく似ています。だから対立もするんでしょう。
ただ、ジェインウェイは科学の限界を知っていて、謙抑する道を選んだのに対し、セブンは60万人死んでも研究がちょっとでも進んだら価値がある、というボーグ式の科学至上主義の考えから抜け出せない。その辺の対比がうまく描かれていたと思います。
神話・信仰と科学の境目のあいまいさも一つのテーマなのでしょうか?深いエピソードでした。
投稿者GRA 日時2002/11/27 15:50
オメガは絶対のエネルギーであり
24世紀で理論上だけのあらゆる技術を可能にする
技術の発展上いずれは必要になる物質です

しかし、実用に用いるには絶対的安全性を追求する必要があり
たとえ安定させる事が出来たとしても、1本の糸に支えられてるような物で
逆に安定させる事が出来る技術を根絶しないと
誰もがオメガを扱い始めてしまいます

ゆえにオメガは、技術発展の無限の可能性を意識させてくれる物質なのです
投稿者OIMA 日時2002/12/14 23:26
最後の最後でセブンの前で安定したオメガは、艦長の言葉通り天の配剤としか思えません。
投稿者51 日時2003/7/11 22:39
「オメガ分子」という発想がすごい。
とても強いインスピレーションを受けました。
45分ドラマとしての表現力も良かった。
投稿者Atad 日時2003/9/8 05:18
いつもは艦長の強情っぷりには賛成できかねない所が多いの
ですが、今回ばかりは艦長のあの応対もうなずけます。
あのような物質は連邦や今回出てきた異星人のようなまだまだ
未熟な文明の扱うものではないと思いました。
Qクラスなら扱えもするんでしょうが・・
投稿者背番号26 日時2004/2/26 20:08
セブンの”ボーグごっこ”は笑えました。 素直に従っているクルー達って一体・・・   キム 本当は嬉しかったんでしょうね
緊迫したストーリー展開の中での気の利いたユーモア(セブンは真剣でしょうが)最高です。
投稿者レイン 日時2004/5/13 01:25
スタトレのエピソードを何本も見てくると、イントロダクションを少し見ただけで、そのエピソードがまともな物になるかならないかが分かることがある。今回のエピソードでは、冒頭のセブンとキムの会話シーンを見ただけで、これは大丈夫そうだなというのが感じられた。セブンとキムの会話が、人間同士の会話として普通に成立しているのである。
例え絵空事の話であっても、キャラクターがある程度のリアリティを持って描かれなければ良い作品にはならないし、もしキャラクターたちが上っ面だけのパターン化した台詞をしゃべっているようだと、その作品はたぶん全体の出来も悪い。
作り手側に人間を描く能力があるかないか最もはっきり表れるのが、VOYのジェインウェイというキャラクターである。TNGのピカードには「人格者」という設定があったため、作り手側は彼にヘタな言動は取らせることができなかった。しかしジェインウェイにはそういう設定がない。そのためかどうなのか、人間を描けない脚本家の手に掛かると、ジェインウェイはリーダーとしての資質を疑問視されるような安っぽい人間になってしまうし、今回のエピソードのように人間がちゃんと描ける人の手に掛かれば、決断力と柔軟性を兼ね備えたリーダーにふさわしい人物として描かれる。
このエピソードでも、以前と同様にジェインウェイとセブンの対立が描かれていたが、今回は前とは違って私はジェインウェイに不快感を感じることは無かった。ジェインウェイの言動には一貫性があったし、何よりも彼女の言動が彼女自身の人間性と合致していた。セブンがジェインウェイの命令に対して反発しつつも結局受け入れたのは、セブンが以前より成長したからではなく、セブンがジェインウェイの人間性そのものに、受け入れざるを得ない説得力を感じたからではないか。
ジェインウェイというキャラクターは、第4シーズンに入っても未だにブレがある。というより、第4シーズンに入って、ブレ幅が大きくなってきた。今後は、ジェインウェイの言動に不快感を感じるなら、それは作り手のせい、納得がいくならそれも作り手のせいと、割り切ってVOYを見ていくことにした。
それと、もう一つ強く印象に残ったのが、セブンのこと。セブンが登場してから結構時間が経っているが、元ボーグとしてのセブンのパーソナリティを正面からきっちり描こうとしたのは、このエピソードが初めてのような気がする。セブンの心の奥底に「完璧への渇望」があるという話は、とても興味深い。知人の心の内側を思いがけず知ってしまって、その人に一層興味が湧いた、といった感じである。「へえー、そうだったんだ。完璧への渇望ねえ。なるほど。」と言いながら、何度も頷いてみたくなる。(といっても「完璧への渇望」なんて、分かったようでいてよく分からないのだけれど。)
セブンに完璧への渇望があるということは、ボーグにも同じ渇望があるということである。ボーグ集合体がやたらに異星人を同化したがるのは、単にそれが効率的だからというだけではなく、完璧さを求めてのことだったのだ。ボーグの行動原理に新しい意味を付け加えたということで、「戦慄!オメガ指令」はボーグ・ファン(?)にとっても忘れてはならないエピソードである。
投稿者msft 日時2004/5/15 16:12
キムとセブンの掛け合いが最高です。
キムの普段の付き合いがあるのにそれはないだろっていう目がイイ。
投稿者makoto 日時2005/11/6 00:33
オメガ分子の破壊の目的は、亜空間の破壊という不利益の阻止というが、もっとあの種族を説得すべきと感じた。"超えてはいけない一線"の定義は普遍なものでないんだし。セブンが腰を下ろしてまで語る"啓示"の瞬間。ボーグが理想の分子を探し求めてたとは意外。
艦隊の誓いに優先する指令の設定や、社会問題(プルサーマルを連想した)を取り上げるのはSTらしい。セブンが艦長らを呼ぶ"あなた""お前"の言葉の選択に吹き替えの苦労が知れます...
投稿者ラコタ 日時2007/2/23 23:54
題名は「ボーグの聖杯」にすべきだったかもしれないけど、まさに「神話」というものを物語っている感じだった。
ボーグが根拠なしにオメガを「完璧」だと考えるというのも、面白かった。
それにセブンの存在が、この話がデルタ宇宙域でしか描けない話だというのを納得させる。
後味良く終わったけど、やっぱり、オメガの深いところまでは知ることができないのは残念。
だけど、「フロンティアには超えてはならない一線がある」というのは頷けた。
投稿者tomi 日時2009/6/7 01:29
数々の文化を同化したボーグにしてはピュアな信仰だな…
投稿者(匿名) 日時2010/6/15 22:02
とりあえずオメガ分子を破壊したのはいいけどあの種族が生き残ってたらまた合成するんじゃないのか。
オメガ指令を艦隊の誓いより優先させるならあの種族を根絶させないと。
投稿者piari 日時2010/6/19 22:37
オメガをセブンと2人だけで破壊しようとする艦長の描写、
あんなに必要だったんでしょうか?いくら極秘事項とはいえ、
艦長がクルー達に高圧的な態度で命令を下す演出は不自然でした。どうも、最近突っ込みをいれたくなることが多いです。
ジェインウェイ艦長をあんな風に描いてほしくないです。
後半はおもしろかったです。安定したオメガ分子を見つめるセブンが印象的でした。
オメガ分子を取り上げられた種族とは上手く折り合いついたんですかね〜…。種の存続がかかってたみたいですが…。
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